介護の資格

介護資格の種類と取る順番|初任者研修からケアマネまで

介護資格の種類と取る順番|初任者研修からケアマネまで

介護の資格は、大きく4つの段階に分かれます。介護職員初任者研修 → 実務者研修 → 介護福祉士 → ケアマネジャーの順にステップアップしていくのが一般的な流れです。

この記事では、4つの資格の違いと取る順番、給料の変化、自分に合った資格の選び方を整理します。それぞれの資格の詳しい内容は、この記事の中からリンクする各記事で解説しています。

介護資格は4段階のステップアップ

段階 資格 位置づけ
1 介護職員初任者研修 介護の入門資格。訪問介護をするなら必須
2 実務者研修 介護福祉士の受験に必須の研修
3 介護福祉士 介護職で唯一の国家資格
4 ケアマネジャー(介護支援専門員) ケアプランを作る専門職。都道府県認定資格

なお、資格がなくても介護の仕事は始められます。無資格でも、施設(入所・通所)では介護職員として働けます。まずは働きながら初任者研修を取るという道も一般的です。無資格でできる業務・できない業務は、[介護職員の仕事内容の記事(内部リンク)]で詳しく解説しています。

① 介護職員初任者研修

介護の基礎知識と技術を学ぶ、入門的な資格です。研修時間は130時間で、未経験からでも取得できます。

訪問介護では、身体介護を行うためにこの資格(またはそれ以上)が必須です。施設で働く場合は必須ではありませんが、基礎を学べるため、キャリアの土台として取得する人が多い資格です。

② 実務者研修

初任者研修からステップアップした資格で、研修時間は450時間です。介護福祉士国家試験の受験に必須の研修で、実務経験ルートで介護福祉士を目指すなら、いずれ必ず通る道です。

訪問介護で必ず配置される「サービス提供責任者」になるためにも必要です。所定の実地研修を修了すれば、たん吸引・経管栄養の一部を行える立場にもなれます。

③ 介護福祉士

介護職で唯一の国家資格です。実務経験ルートの場合、実務経験3年以上(従業期間1,095日以上、従事日数540日以上)と実務者研修の修了が受験資格になります。

国家試験に合格し、登録することで名乗れます。資格を持つと、任される業務の幅が広がり、給料面でも有利になります。

→ 詳しい受験資格・試験内容・合格率は、[介護福祉士の記事(内部リンク)]で解説しています。

④ ケアマネジャー(介護支援専門員)

介護福祉士など一定の資格を持ち、実務経験を積んだ先にある専門職です。都道府県が認定する資格で、実務5年以上かつ従事日数900日以上が受験の要件です。

現場での直接の介護ではなく、ケアプランの作成やサービス事業者との調整が中心の仕事になります。

→ 詳しい受験資格・試験内容・合格後の流れは、[ケアマネジャーの記事(内部リンク)]で解説しています。

介護福祉士とケアマネジャーの違い

「介護福祉士とケアマネはどう違うのか」を、比較表にまとめました。

介護福祉士 ケアマネジャー
資格の種類 国家資格 都道府県認定資格
主な仕事内容 直接の介護、介護過程の展開、後輩指導 ケアプラン作成、給付管理、事業者間の調整
受験要件(実務経験ルート) 実務3年以上+実務者研修 実務5年以上かつ900日以上(対象資格が必要)
平均給与(月額) 350,050円 388,080円

介護福祉士は「介護の実務を極める」方向、ケアマネジャーは「介護保険のマネジメントに移る」方向のキャリアと考えると分かりやすいです。介護福祉士を取った後、現場での専門性を高めていく道と、ケアマネジャーを目指す道の両方があります。

資格ごとの給料の違い

厚生労働省の令和6年度調査(保有資格別の平均給与額、月給・常勤)によると、資格による給料の差は次のとおりです。

資格 平均給与額(月額)
無資格 290,620円
介護職員初任者研修 324,830円
実務者研修 327,260円
介護福祉士 350,050円
ケアマネジャー 388,080円

無資格から介護福祉士になると、月額で約6万円の差があります。資格を取るごとに給料が上がっていく傾向がはっきり出ています。事業所によっては資格手当が別途つく場合もあるため、求人票もあわせて確認してください。

自分に合った資格の選び方

どの資格を、どの順番で取るべきかは、目指す方向によって変わります。

まずは働きながら様子を見たい人

資格がなくても、施設なら介護職員として働けます。働きながら初任者研修の取得を目指すのが、最も始めやすい道です。多くの事業所が受講費用を支援しています。

専門性を高めて、現場で長く働きたい人

初任者研修 → 実務者研修 → 介護福祉士と進むのが王道です。介護福祉士の資格は、転職の際にも実務能力の証明になります。

将来的に管理職やマネジメントを目指したい人

介護福祉士を取得したあと、実務経験を積んでケアマネジャーを目指す道があります。ケアマネジャーのさらに上には、地域のケアマネを指導する「主任介護支援専門員」という資格もあります。

訪問介護で働きたい人

訪問介護は、無資格・未経験のままでは働けません。まず初任者研修(生活援助のみなら生活援助従事者研修)を取ってから、訪問介護の仕事に進むのが一般的です。

よくある質問

Q. 資格は必ず順番どおりに取らないといけませんか?
A. 実務者研修は、初任者研修を持っていなくても受講できます。ただし、初任者研修で基礎を学んでから進むほうが理解しやすいため、順番どおりに取る人が多いです。

Q. 全部の資格を取るのに、どれくらいかかりますか?
A. 目安として、初任者研修(130時間)と実務者研修(450時間)はそれぞれ数か月で取得できます。介護福祉士は、実務経験3年以上が必要なため、働きながらだと最短でも3年以上かかります。ケアマネジャーは、資格登録後さらに実務5年以上が必要です。

Q. 資格なしで介護福祉士を受験できますか?
A. できません。実務経験ルートでは、実務者研修の修了が必須です。養成施設ルートなど、初任者研修を経ない道もあります。

Q. 介護福祉士を取らずに、ケアマネジャーになれますか?
A. 介護福祉士以外にも、社会福祉士や看護師など、対象となる法定資格や相談援助業務での実務経験でも受験資格を得られます。詳しくは[ケアマネジャーの記事(内部リンク)]をご覧ください。

まとめ

介護の資格は、初任者研修 → 実務者研修 → 介護福祉士 → ケアマネジャーの順にステップアップしていきます。資格を取るごとに、任される業務の幅と給料の水準が上がっていくのが特徴です。

まずは自分がどの働き方を目指したいかを考えたうえで、次に取る資格を決めるのがおすすめです。

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出典: 厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」、社会福祉振興・試験センター

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