介護の資格

ケアマネジャーとは?なるには・受験資格・試験・給料を解説

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護を必要とする人が適切な介護保険サービスを受けられるよう、ケアプランを作成し、サービス事業者との調整を行う専門職です。

この記事では、仕事内容、受験資格、試験の概要、合格後の流れ、給料の目安を、都道府県や厚生労働省の情報をもとに整理します。

ケアマネジャー(介護支援専門員)とは

ケアマネジャーは、介護保険制度における調整役です。利用者本人や家族の希望を聞き取り、ケアプラン(介護サービス計画書)を作成して、サービスが計画どおりに提供されるよう事業者間を調整します。

国家資格ではない

ケアマネジャーは国家資格ではなく、都道府県が認定する資格です。ただし、試験の内容は全国で統一されています。

介護福祉士との違い

介護福祉士 ケアマネジャー
資格の種類 国家資格 都道府県認定資格
主な仕事 直接の介護、介護過程の展開 ケアプランの作成、調整
受験要件 実務3年以上+実務者研修 実務5年以上かつ900日以上(対象資格が必要)

介護福祉士は現場での介護が中心ですが、ケアマネジャーは介護そのものより、計画と調整が中心の仕事です。

ケアマネジャーの仕事内容

ケアプランの作成

利用者の心身の状態や生活環境を把握する「アセスメント」を行い、課題を整理してケアプランを作ります。

サービス担当者会議

ケアプランの内容について、利用者・家族と、関わる介護サービス事業者が集まって確認する会議を開き、調整します。

モニタリング

サービス開始後も定期的に利用者宅などを訪問し、計画どおりに支援できているかを確認します。必要があればプランを見直します。

給付管理業務

利用したサービスの内容や量を管理し、介護保険の給付に関する事務を行います。

働く場所による違い

種類 特徴
居宅ケアマネ 居宅介護支援事業所に所属し、在宅で暮らす利用者のケアプランを作成
施設ケアマネ 特別養護老人ホームなどに所属し、入所者の施設サービス計画を作成
地域包括支援センターのケアマネ 主に要支援者の介護予防支援などを担当

ケアマネジャーになるには(受験資格)

介護支援専門員実務研修受講試験を受けるには、次のいずれかで、実務5年以上かつ従事日数900日以上の経験が必要です。

対象となる資格・業務

区分 内容
法定資格に基づく業務 医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士など、指定された国家資格等に基づく業務(資格登録後の期間で計算)
相談援助業務 生活相談員、支援相談員など、施設等で必置とされる相談援助の業務

介護福祉士を例にすると、資格登録後に実務に従事した期間が対象です。登録前の期間や、営業・事務など「本来の業務」以外の期間は、原則含まれません。

実務経験の詳しい範囲や証明方法は、受験する都道府県の要項で必ず確認してください。

ケアマネジャー試験の概要

正式名称は「介護支援専門員実務研修受講試験」です。試験に合格しただけではケアマネジャーにはなれず、その後の実務研修の修了と登録が必要です。

第29回(令和8年度)試験の概要

項目 内容
試験日 毎年10月頃
申込受付期間 都道府県ごとに異なる(多くは6月〜7月に終了)
出題形式 五肢複択方式(マークシート)
出題数・試験時間 60問、120分
出題分野 介護支援分野25問、保健医療福祉サービス分野35問

試験は都道府県ごとに実施されるため、受験地は、実務経験のある業務に従事している場合はその勤務地、していない場合は住所地の都道府県になります。

合格率・難易度

第28回(令和7年度)の合格率は25.6%でした。試験制度が変更された第27回(令和6年度)は32.1%と、過去10年で最も高い合格率でした。合格率はおおむね10〜30%台で推移しています。

介護福祉士試験と違い、5つの選択肢から複数を選ぶ五肢複択方式のため、1つでも選び間違えると得点になりません。合格者の約半数は介護福祉士の資格を持つ人と言われています。

合格後の流れ(実務研修・登録)

試験に合格しただけでは、ケアマネジャーとして働けません。次の手続きが必要です。

  1. 介護支援専門員実務研修を受講する(87時間程度)
  2. 研修修了後、3か月以内に登録を申請する
  3. 介護支援専門員証の交付を受ける(有効期間5年)

証の交付を受けて、初めて実務に従事できます。証の有効期間が切れる前には、更新研修(実務に従事しているかどうかで内容が異なる)を受ける必要があります。

ケアマネジャーの給料

令和6年度の厚労省調査では、ケアマネジャーの平均給与は月額388,080円でした。同じ調査での介護福祉士の平均給与350,050円より高い水準です。

給与は、居宅ケアマネか施設ケアマネか、地域、法人の規模などで差があります。主任介護支援専門員の資格を持つと、さらに手当がつく事業所もあります。

さらに上を目指す:主任介護支援専門員

ケアマネジャーとして一定期間の実務経験を積むと、「主任介護支援専門員研修」(70時間程度、都道府県により時間数は異なる)を受けて、主任介護支援専門員になれます。地域のケアマネジャーへの指導・助言や、地域包括支援センターでの中核的な役割を担います。主任資格にも更新研修があります。

よくある質問

Q. 介護福祉士を持っていれば、すぐにケアマネジャー試験を受けられますか?
A. いいえ。介護福祉士の資格登録後、実務5年以上かつ従事日数900日以上の経験が必要です。

Q. ケアマネジャー試験に合格すれば、すぐ働けますか?
A. いいえ。合格後、実務研修(87時間程度)を修了し、登録を済ませて介護支援専門員証の交付を受ける必要があります。

Q. ケアマネジャー試験は難しいですか?
A. 合格率は10〜30%台で推移しており、介護福祉士試験より難易度が高いとされます。五肢複択方式で、正確な知識が求められます。

Q. 「ケアマネジャー」と「ケアマネージャー」、どちらが正しいですか?
A. 法律上の名称は「介護支援専門員」です。通称としては「ケアマネジャー」の表記が公的な文書などでよく使われます。

Q. 受験は毎年できますか?
A. 試験は年1回、10月頃に実施されます。申込期間は都道府県ごとに異なるため、早めに確認してください。

まとめ

ケアマネジャーは、介護福祉士などの資格を持ち、実務経験を積んだ先にある、ケアプラン作成・調整の専門職です。試験の合格後も、実務研修と登録の手続きが必要になります。

介護職としてのキャリアの流れは、[介護職員の仕事内容の記事(内部リンク)]や[介護福祉士の記事(内部リンク)]もあわせてご覧ください。

出典: 厚生労働省、各都道府県社会福祉協議会、ユーキャン、リクルートダイレクトスカウト等の求人情報

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